Column

6月下旬に2年ぶりにアメリカを訪問

4月から3ヶ月間、かなり多忙な毎日が続いていました。6月下旬に2年ぶりにアメリカを訪問し、米国人材マネジメント協会の年次大会、コーネル大学の短期セミナーへの参加、そして旧友との再会。
旅行中、定年後の老いや生き方をいろいろ考えて過ごしました。
 カリフォルニア州ウェストレイクの豪邸に住む友人はコンサルタント会社の社長でビジネスではかなり成功している。私よりひとつ年下だが、2年の間にかなり老け込んでいた。仕事は面白いが、顧客からの要望が多くそれに追われ続けているとのこと。あまりにもの忙しさに、なんとか今の状態を脱しなければと思っているとのことだ。仕事と生活とのバランスをかなり欠いている様子。
 次に訪れたインディアナポリスでは、年金生活を過ごす友人夫妻と夕食。二人の娘は家を出ており、これからは最も気に入った街シアトルに住みたいと長年住み慣れた持ち家を売りにだし、やっと買い手がついたと喜んでいた。現在ガレージセールの真っ最中だが、小生が昔生け花を教えた時にプレゼントした信楽焼の花器は決して手放さないと笑っていた。
 私が米国で勤務していたときに大変お世話になった先輩社員は定年後、奥様に先立たれた後、パーキンソン病を患っている。湖に面した豪邸も他人の手に渡り、リフォームされてしまっていた。電話をかけても取り払われており、会えないままの帰国。彼が現役時代、奥様とともに議論し、また湖でボートに乗り楽しんだりしていた生活をつい先日のように思い出される。 
 二日目の夜は元上司との夕食。私のサラリーマン人生で尊敬できるロールモデルとしての上司である。その上司(といってもまだ51歳)は私の退職後、離婚。しばらく後に再婚。今回の訪問で初めて新しい奥様と対面できた。また奥様との間に2歳の娘さんも生まれており、二人で子育てを本当に楽しんでいる風であった。彼はセミプロ級の写真家であり、誕生直後のものをはじめ娘の芸術的な大きなモノクロ写真を数多く部屋に飾っていた。小さな居心地のよいレストランで、アメリカ中西部のインディアナらしくない(量は少なく、油濃くなく、日本人の口に合う)料理を楽しみながら、育児のこと、嫁姑のこと、仕事のこと、個人の価値観とキャリアなどを話し合った。
 現役、定年後に関わらずやはり健康であり続けること、ワークライフバランス、そして人と人との関係を大事にして生きることが大切とあらためて思いました。

2008年7月

PMI 野尻賢司が主宰するパフォーマンス・マネジメント研究所Column>6月下旬に2年ぶりにアメリカを訪問