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戦略的パフォーマンス・マネジメント(PM)

15年にわたるパフォーマンス・マネジメント(PM)研究を踏まえて、PMIはこの概念に組織改革のプロセスを統合し、今までの人事システムから経営システムである「戦略的パフォーマンス・マネジメント」として完成させました。チームおよび社員が高い成果を出すチームへと組織変革を促すプロセスです。 PMは過去10年にわたり数多くの欧米企業が導入しており、従来の目標管理、人事考課を改善・進化させたものです。 「戦略的パフォーマンス・マネジメント」の最新情報を見るには専用ブログ: http://withpmi.exblog.jp/ へもどうぞ!

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目的

・会社の戦略に沿って活動し、チームの業績を向上させる
・チーム内の信頼関係を醸成する
・個人の開発育成を実現する
・高い成果を出すチームに変革する
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特徴

1)ゴールの明確化
会社ゴールに沿って、チームのゴールを明確にする
組織診断を通じ、チームと個人の能力・問題を把握する
変革すべき最重要事項に焦点を合わせ、チームの質的変革を図る
2)目標の遂行、相互支援
ゴール達成にむけ日々の活動、プロセスに焦点を合わす
チーム内で相互に支援し、フィードバックを与える。成長を目指し、激励しあう職場風土の醸成
上司と部下が信頼し、双方向コミュニケーションを行うオープンな風土の醸成
3)進捗の確認
進捗状況を定期的に測定する
中間面接、期末面接
4)業績評価
3段階評価。
同一レベル単位で貢献度に基づく相対評価。緻密な定量評価を避け、「誰が見ても、平均者と比べて 有意な差があると認識できるときのみ、優秀者、要改善者と評価する」
達成度(What)と仕事の進め方(How)の2つの軸によるW-Hマトリックス評価

今までの目標管理と何が違う?

戦略的PM

将来に向けての組織の変革、会社の業績向上、社員の開発育成にエネルギーを注ぐマネジメントプロセス。 年間を通じて、チームとして目標達成に取り組む。

日本的目標管理

社員の出した結果をいかに精緻に評価するか、過去の事象の評価に、エネルギーを注ぐ社員の評価制度。

解説:

日本的目標管理が目指したこと

多くのコンサルタントの提案は、社員の成績査定・人事考課を主要目的とした。そのために議論の焦点は次のこと向けられた。
・社員の目標の難易度のレベルあわせ。
・目標の難易度が同じとの前提に立ち、目標の 達成度に応じて評価をする。(絶対評価の実施)
・公平性を目指すために、評価の定量化を実施。
・現実には昇給予算内におさめるために、2次,3次評価に人事部が介入。

日本的目標管理の誤り

組織の業績向上と社員の成績査定の順序が本末転倒しており、会社も社員も、成績査定に焦点を当ててきた。しかし、前頁の戦略的PMの目的に述べたように、当該年度のチーム業績の向上に加えて、組織診断を経て高い成果を出すチームに変革することを目標とすべきである。
社員はもともと担当職務でよい成果を出し、組織に貢献したいと考えている。しかし、多くの組織がその高い志を無視し、目先に人参をぶら下げれば、社員は高い成果を出すといった、原始的な動機付けを信奉してきた。ハーツバーグをはじめ多くの心理学者がその誤りを指摘しているとおり、会社は仕事そのものに社員が興味を持ち、励むといった環境の実現にもっと努めるべきである。
アメリカの産業界では、日本でいま実践されている目標管理の誤りに10年以上も前に、気づき、大きな方向転換が実は起きていた。それがパフォーマンス・マネジメント(PM)であり、より進化させたのが戦略的PMである。
日本の多くのコンサルタントは、この流れから学ぼうとせず、成果主義の名の下に、人参をますます大きくすることを推奨し、日本のビジネス界に混乱をもたらした。

戦略的パフォーマンス・マネジメントのプロセス

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解説:

・激変する外部環境に自分たちの組織が適切に対応し、競争優位に立てる能力を形成する
・ミッション(企業使命)、ビジョン(長期展望)、長期計画及びビジネス・プラン、部門目標・方針、自らの職責 を顧客からの要望、外部ニーズにあわせる
・チーム、個人は会社、部門が進むべき方向を確認し、目標を設定する
・目標達成にいたる具体的なスケジュールを作成する。そして、これに沿って、活動を展開する。
・月単位で、目標の進捗状況を確認する。その結果を上司と話し合う。
・もっとも大事なことは、作業を展開する上で、上司および関係者とコミュニケーションをとること。支援が必要な局面では遠慮せずに求めること。
・業績評価はチーム内での貢献度に応じた相対評価とし、期末面接とは切り離す。

PMI 野尻賢司が主宰するパフォーマンス・マネジメント研究所Consulting>戦略的パフォーマンス・マネジメント(PM)